なぜ自治体イベントの市場規模を出す必要があるのか
自治体向けの提案において、必ず問われるのが「市場規模」です。
・なぜこの分野に取り組むのか
・どれくらいの案件が見込めるのか
・どの程度の売上になるのか
しかし実際には、自治体イベント市場については明確な統計が存在せず、多くの場合、
「感覚」や「過去事例」
に基づいて説明されているのが実態です。
本記事では、自治体公式Webサイトのデータをもとに、市場規模を定量的に試算した結果を公開します。
なぜ自治体イベントにデータ分析が必要なのか
自治体イベントは、観光振興や地域活性化、防災訓練など多くの目的を持つ重要な施策です。
しかし現場では、
・来場者数が正確に把握できない
・混雑状況が分からない
・施策の効果を説明できない
といった課題が多く存在します。
その結果、
◎ 「イベントを実施した」という事実はあっても
◎ 「どれだけ効果があったか」は分からない
状態になっています。
データ分析によって何が変わるのか
イベントにおいて人流データを取得・分析することで、以下が可能になります。
・来場者数の定量把握
・時間帯別の混雑状況の可視化
・導線や滞留の分析
・施策効果の説明(EBPM)
これにより、
◎ 感覚ではなくデータに基づく評価
が可能になります。
市場規模はどのように算出したのか
本記事で示す市場規模は、こうした「イベントの効果を可視化するためのデータ分析サービス」が、どの程度の広がりを持つかを示したものです。
今回の試算は、以下のステップで行っています。
① 自治体公式サイトからイベント情報を取得
② イベント関連語彙の出現回数をカウント
③ 出現回数をイベント開催回数に変換
④ 1イベントあたりの単価を設定
⑤ 売上として積み上げ
ポイントは、「実データを起点にしている」点です。
単なるアンケートや推定ではなく、公開情報をもとに再現可能な形で構築しています。
イベント回数への変換ロジック
イベント語彙の出現回数は、そのままでは売上に直結しません。
理由は、
・同じイベントが複数ページに掲載される
・告知・報告などで重複する
・単語数=開催回数ではない
ためです。
そこで、営業現場で説明可能なルールとして、以下の変換を採用しました。
■ 1〜9回 → 年1回
■ 10〜20回 → 年2回
■ 21回以上 → 年3回
このルールは、
・過大評価を避ける
・営業説明がしやすい
・初年度導入の現実性
を考慮して設計しています。
なぜ「最大3回」に設定したのか
実際には、大都市では年間10回以上のイベントが存在します。
しかし本試算では、
・人員体制
・自治体の予算制約
・初年度導入のハードル
を考慮し、
◎ 1自治体あたり最大3回
に制限しています。
これは「理論最大」ではなく、
◎ 実際に取りに行ける現実的な上限
を示しています。
人口を掛け算しない理由
市場規模を算出する際に、よくあるのが「人口×単価」という考え方です。
しかし本分析では、この方法は採用していません。
理由は明確です。
・人口が多くてもイベントが少ない自治体がある
・人口が少なくてもイベントが活発な自治体がある
そのため人口は、
◎ 市場規模ではなく「優先順位」
として使用しています。
これにより、営業現場で使いやすいモデルになっています。
市場規模は2〜3億円と試算
上記のロジックに基づき、関東・中部・関西の自治体を対象に試算した結果、
◎ 約2〜3億円規模
と算出されました。
この数値は、
・初年度導入
・実証中心
・限定エリア
という前提に基づいた、保守的な試算です。
つまり、
◎ 現実的に取りに行ける市場
を示しています。
この分析が自治体DXに与える意味
この市場分析は、単なる売上試算ではありません。
・どの自治体にアプローチすべきか
・どの規模で提案すべきか
・どの分野で展開できるか
といった、営業戦略そのものに直結します。
また、
・人流データ
・イベント分析
・可視化
といったデータ活用は、自治体DXの中核になります。
つまり本分析は、
◎ 市場分析 × DX戦略
をつなぐ基盤となります。
自治体イベント市場は、これまで感覚的に捉えられてきました。
しかし、
・Webデータ
・イベント語彙
・人口情報
を組み合わせることで、
◎ 定量的に説明可能な市場
へと変わります。
地域GIS研究所では、このようなデータ分析をもとに、自治体DXの支援を行っています。
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