本ページでは、AI・GIS・統計分析を活用した都市データモニタリングおよび自治体DXの実績を紹介します。
イベント分析から日常的な都市監視まで、
低コストで継続的にデータを取得・分析し、
政策判断や現場対応に活用できる仕組みを構築しています。
主な支援自治体
東京都豊島区
都市整備・インフラ管理分野において、
GISと統計分析を活用した行政DXを支援。
■主な取組
・統計分析 × GISによる行政DX
(総務省統計局長賞)
・まちづくり総合窓口GISシステム構築
(建築・都市計画・道路の3部署統合窓口)
・街路灯モバイル点検システム構築
(約13,000基 / 委託費約40%削減 / 工期約50%短縮)
・区民通報GISシステム
■今後の取組
令和8年度に実施予定の
街路灯全数点検業務に関するGISシステム導入について、
コンサルティング支援を予定しています。
大阪府和泉市
公園・樹木管理分野におけるGIS活用支援。
■主な取組
公園管理データ整備
樹木管理GIS
横浜市
イベント人流分析および都市データ分析の実証を実施。
■主な取組
都市データモニタリング
AIカメラ × GISによる人流分析
イベント賑わい度分析
愛知県岡崎市
都市データ分析および交通量データ分析の支援。
■主な取組
都市活動データ分析
AI交通量モニタリング
主な実績
① 統計分析 × GISによる行政DX
(総務省統計局長賞受賞)
② まちづくり総合窓口DX
(GISによるワンストップ行政サービス)
③ AIカメラ × GISによるイベント人流分析
(みなとみらい Christmas Market / YOXO FESTIVAL)
④ AI映像解析による交通量モニタリング
(都市データ観測)
⑤ 区民通報 × GISによる街路灯管理DX
⑥ 街路灯点検DX
(委託費40%削減 / 工期50%短縮)
統計分析 × GISによる行政DXの実例
①統計分析とGISによる行政DX
■概要
(総務省統計局長賞)
自治体:東京都豊島区
分野:行政DX / 統計分析 / GIS
■内容
窓口利用データの統計分析とGIS可視化
■成果
総務省「地方公共団体における統計利活用表彰」
統計局長賞受賞
東京都豊島区では、統計分析とGISを組み合わせた行政DXの取組が評価され、
総務省統計局による「地方公共団体における統計利活用表彰」において統計局長賞を受賞しました。

まちづくり総合窓口の利用データを統計分析し、
- 来庁時間帯
- 利用者動向
- 窓口混雑
を可視化しました。
分析結果をもとに
道路台帳GISのインターネット公開
を実現し、来庁せずに道路情報を取得できる仕組みを構築しました。
さらに街路灯点検データをGISで分析し
- 故障発生傾向
- 地域ごとのリスク
- 修繕優先順位
を可視化し、効率的な修繕計画を策定する仕組みを構築しました。
■担当
受賞プレゼンテーション
統計分析設計
GIS分析設計
行政データ可視化
② まちづくり総合窓口DX
(GISによるワンストップ行政サービス)
■概要
自治体:東京都豊島区
分野:行政サービスDX
■内容
不動産情報取得をワンストップ化するGIS窓口
■成果
- 年間約13,000人利用
- 3部署統合窓口を実現
■背景
不動産調査では
- 都市計画
- 建築
- 道路
など複数部署を回る必要があり、
来庁者・自治体双方に大きな負担がありました。
■システム構築
ArcGIS Engine を利用し、
来庁者がタッチパネルで
- 都市計画情報
- 建築概要書
- 道路境界図
- 狭あい道路図
などを取得できる セルフ型GIS窓口を構築しました。
■業務分析
窓口利用データを分析し
- 来庁目的
- 利用頻度
- 必要情報
を整理しました。
さらに、ポアソン分布による
窓口待ち時間分析を行い、
必要な端末台数を算出しました。
■成果
全国自治体から視察が来るモデル事例となりました。
ArcGISを基盤としたワンストップ型GIS窓口システムを構築。来庁者が自ら情報取得できるセルフ型窓口を実現し、行政サービスの効率化と窓口体制の改革を達成しました。
来庁者が自ら情報取得できるセルフ窓口を実現
窓口業務の効率化
自治体における人流データ活用の実例
③屋外イベント事例 AIカメラ×GISによるイベント人流分析(みなとみらい21 Christmas Market)
■ 概要
IoTカメラとAIによる人数検出、GISプラットフォームによる可視化を組み合わせ、
イベント会場における来場者数・混雑状況・人流構造を定量的に分析しました。
本取り組みは、**データに基づく運営判断(EBPM)**を実現することを目的としています。
■ 課題
イベント運営において、以下のような課題がありました。
・来場者数や混雑状況を感覚的に把握している
・どこが混雑しているかが分からない
・人の流れ(滞留・通過)が把握できていない
・安全対策や誘導計画に根拠がない
■ 解決方法
IoTカメラとAI、GISを組み合わせた分析基盤を構築しました。
・カメラで毎分スナップショットを取得
・AIによる歩行者検出
・データをクラウドに蓄積
・統計分析による人流解析
・ArcGIS Onlineによるリアルタイム可視化
👉 映像ではなく「画像解析」にすることで
通信量を抑え、低コストで運用可能な仕組みを実現しています。
■ システム構成
・IoTカメラ
・AI解析
・GIS(ArcGIS Online / Dashboards / Experience Builder)
・統計分析(R)
◎データ取得 → AI検出 → GIS可視化 → 統計分析まで
一貫した分析基盤を構築しています。

■ 分析内容
以下のような多角的な分析を実施しました。
・時間帯別の混雑状況(ピーク分析)
・エリア別の滞留状況(C1・C2・C3比較)
・来場者数と人流構造の関係分析
・イベント効果の定量評価
・天候と来場者数の関係分析
◎ 単なる人数カウントではなく
「人の動き」と「賑わい構造」を分析しています。
■ 分析結果(エリア別賑わい比較)
観測エリア(C1・C2・C3)ごとの賑わい状況を比較分析した結果、エリアごとに人流特性の違いが明確に確認されました。
賑わい度観測エリア(C1・C2・C3)比較分析例

■ 可視化(GIS)
ArcGIS Onlineの3Dマップにより、
イベント期間内(12/15〜12/25)に会場内の賑わい状況を準リアルタイムで可視化・公開しました。
以下のマップはESRIジャパン株式会社の技術協力のもと構築しています。

・混雑レベルの色分け表示
・時系列グラフによる変化の把握(ArcGIS Dashbordsによる)
◎ 現地の状況を直感的に把握可能
■ 分析結果(重要)
本分析により、以下の知見が得られました。
・賑わいは「通行者と滞在者が混在する状態」で最大化する
・エリアごとに役割(主動線・滞留・分散)が異なる
・曜日・時間帯によって混雑特性が変化する
・降雨は来場者数に有意な影響を与える
◎ 感覚ではなく「データ」で説明可能
■ コンサルティング成果
本取り組みにより、以下の改善が可能となりました。
・混雑時間帯の事前把握
・誘導スタッフ配置の最適化
・ボトルネックの特定
・安全対策の高度化
・次年度イベント計画の根拠化
本分析は単なるデータ可視化ではなく、
◎ 「なぜ賑わうのか」「どこを改善すべきか」を明らかにするものです。
これにより、
・運営判断
・安全対策
・配置計画
・次年度設計
すべてにおいて
データに基づく意思決定(EBPM)を実現しました。
これにより、従来は把握が難しかった屋外イベントの混雑状況を定量的に可視化し、安全対策や運営改善に活用することが可能となります。
■ 対象分野
・屋外イベント
・都市人流分析
・観光・賑わい分析
・防災・安全対策
・スマートシティ
④屋内イベント事例 AIカメラ×GISによるイベント人流分析)
■ 概要
屋内イベントにおいて、来場者数だけでは把握できない
「人の動き(回遊・滞留)」を可視化する分析を実施しました。
本分析では、単なる人数カウントではなく、
**人の移動・滞留の時間構造(=賑わいの形成プロセス)**の把握を目的としています。
■ 分析内容
カメラ映像から以下のデータを取得し分析しました。
・来場者数(通過量)
・滞留人数(エリア別)
・回遊動線
・時間帯別の賑わい変化
■ カメラ配置と観測設計
「イベント全体構成」

カメラ配置図(出入口・賑わい度エリア)

説明:
会場内に複数の観測ポイントを設定し、
入口(通過量)と内部エリア(賑わい度)を分けて計測しています。
・出入口:流入規模の把握
・賑わい度エリア(1~3):滞留・回遊状況の把握
■ 賑わいの時間推移
賑わい度の時間推移(5分単位集計)

グラフ説明:
イベント中の賑わいは時間帯ごとに変動し、
ピークの発生タイミングやエリアごとの特徴が確認されました。
・時間帯による来場集中
・エリアごとの滞留差
・イベント内容による変動
■ 人流構造の分析(ラグ分析)
通過量と賑わい度の時間差(ラグ)分析

グラフの説明:
入口通過量と各エリアの賑わいの関係を分析した結果、
会場内では時間差を伴って賑わいが形成されていることが確認されました。
・入口付近:即時反応(ラグ0分)
・中間エリア:10分前後
・奥エリア:20分前後
◎これは「入場 → 回遊 → 滞留」という人の動きを
定量的に捉えた結果です。
■ 分析結果(ポイント)
本分析により、以下が明らかになりました。
・賑わいは「人数」ではなく「動き」で構成される
・会場内には時間的な階層構造が存在する
・エリアごとに役割(入口/中間/奥)が異なる
■ 活用効果
この分析により、以下の意思決定が可能になります。
・会場レイアウトの最適化
・導線設計の改善
・滞留ポイントの創出
・混雑緩和・安全管理
単なる人数把握ではなく
◎ 「空間設計・運営改善」に直結するデータ活用
■ 技術構成
・AI人物検出
・クラウドデータ処理
・GIS可視化(ArcGIS)
・統計分析
※動画ではなく静止画像(スナップショット)を活用することで
低コストかつ安定運用を実現しています。
■ まとめ
本事例では、来場者数の把握ではなく、
人の動きの構造を可視化することで、
イベント運営に活用可能な知見を得ました。
◎ 人流データは「見るデータ」ではなく
「改善に使うデータ」であることを実証しています。
屋内空間においても、人の滞留や動線を把握することで、
レイアウト改善や混雑緩和などの運営最適化に活用できます。
■ 屋外・屋内を統合した人流分析
屋外イベントと屋内イベントの両方においてデータ取得・分析を行うことで、
空間特性に応じた人流の違いや行動パターンを把握することが可能となります。
これにより、単発の分析ではなく、継続的な人流把握と改善サイクルの構築が実現できます。
⑤ AI映像解析による交通量モニタリング
■プロジェクト概要
本プロジェクトでは、駅前・交差点・通学路などの都市空間において、15分間隔のスナップショットとAI解析を組み合わせた長期人流モニタリングを実施しました。
VPS上で画像取得とAI解析を実行し、結果を GISプラットフォーム に蓄積・可視化することで、長期間にわたる都市データ観測を可能にしています。
本取り組みでは、15分間隔のスナップショットを用いて、
長期間にわたる都市データの蓄積を実現しています。
動画ではなく画像を活用することで、
通信コストを抑えつつ、安定した長期運用が可能となります。
これにより、時間帯別・曜日別・地点別の人流変化を定量的に把握し、都市活動の実態をデータとして捉えることができます。
・通信コストの抑制
・長期間の安定運用
・統計分析に適したデータ蓄積
を実現しています。
■システム構成
IoTカメラで取得したスナップショット画像をもとに、VPS上でAI解析を実行し、人数・交通量を算出します。
その結果を GISプラットフォームのフィーチャレイヤおよびテーブルに蓄積し、ダッシュボード等で可視化しています。
さらに、蓄積された GISプラットフォーム のテーブルデータを 時系列分析し、異常値を検出した場合は 自動通知する仕組みを構築しています。

■本システムの特徴
本手法は、15分単位で継続的にデータを蓄積することで、単発ではなく「統計的に意味のある都市データ」を生成する点にあります。
例えばカメラ1か所で
・1日:96サンプル
・3ヶ月:約8,600サンプル
のデータが蓄積され、短期間では見えない傾向を把握できます。
また、GISプラットフォームに蓄積されたデータをそのまま可視化・集計・分析に活用できるため、観測から意思決定までを一連の流れで運用できます。
■分析指標(KPI)
本プロジェクトでは、以下の指標を設定しています。
・時間帯別通行量
・交差点別通行量ランキング
・夜間人流の変化
・異常混雑発生回数
・観測地点ごとの稼働状況
これにより、都市活動の定量評価が可能となります。
■長期データ分析
GISプラットフォーム に蓄積された時系列データをもとに、
・時間帯別の人流変化
・曜日別傾向
・拠点間の相関関係
を分析し、都市構造の特性把握や政策検討に活用可能なデータとして整理しました。

複数拠点の人流データを比較することで、
時間帯ごとの傾向や拠点間の関係性を把握できます。
これにより、都市構造や人の動きの特徴を定量的に分析することが可能です。
■異常検知(防災・危機管理)
蓄積された GISプラットフォーム のテーブルデータに対し、統計分析ソフト を用いて時系列分析を実施しています。
分析では、
・トレンド
・周期性
・残差
を分解し、通常とは異なる人流の変化を自動検出します。
これにより、混雑の発生や異常な人流増加の兆候を早期に把握し、迅速な対応やリスク低減に活用することが可能です。
・イベント混雑
・突発的な人流増加
・災害初期段階の兆候
を早期に把握することが可能です。
異常値が検出された場合には、クラウド上の自動化処理により自動通知し、迅速な対応につなげています。
※ 異常検知グラフ(STL分解とσ超過)

■活用シーン
本システムは以下の分野で活用可能です。
・帰宅困難者対策
・通学路安全対策
・交通量調査の自動化
・防犯対策の効果検証
・都市計画・施設配置の検討
単なる可視化ではなく、意思決定支援ツールとして活用できる点が特徴です。
■低コストでの長期運用
動画ではなくスナップショットを活用することで、
・通信量削減
・GPU不要
・運用負荷軽減
を実現し、小規模な導入でも長期データの取得が可能です。
また、VPS上で処理を実行し、GISプラットフォーム にデータを蓄積・可視化する構成とすることで、比較的シンプルな構成で運用できる点も特徴です。

■成果
本プロジェクトにより、
・長期間にわたる人流データの取得
・GISプラットフォーム上での継続的な可視化
・統計ソフトによる分析
・クラウド連携 による異常通知
が可能となり、都市運営・防災・交通分野におけるデータ活用の実証を行いました。
■まとめ
本取り組みは、AIによる単発のカウントではなく、都市空間の動きを継続的に観測し、GISプラットフォーム に蓄積したデータを可視化・分析・通知までつなげる仕組みを構築したものです。
■ 本取り組みのポイント
都市モニタリングは、交通、防災、防犯、通学路対策など、さまざまな行政分野に展開可能です。
本ページで紹介した取り組みは、AI・GIS・統計分析を組み合わせることで、都市データの可視化・分析・異常検知を一体的に実現したものです。
これにより、従来は把握が難しかった人流や都市活動の変化を継続的に把握し、政策判断や現場対応に活用することが可能となります。
■ 自治体DX・GIS活用のご相談について
本ページのようなデータ活用・人流分析・インフラ管理の仕組みは、小規模な実証から段階的に導入することが可能です。
・人流データの活用を検討したい
・交通量やイベント分析を行いたい
・現場業務の見える化を進めたい
など、具体的な検討段階でなくても問題ありません。
お問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。
自治体のインフラ管理DXの実例
⑥区民通報 × GISによる街路灯管理DX
■プロジェクト概要
自治体:東京都豊島区
分野:区民参加型インフラ管理DX
内容:区民からの街路灯不点通報をGISで管理するシステムを構築
■技術
ArcGIS Survey123 / ArcGIS Dashboards / Make(旧 Integromat)
■成果
通報内容のリアルタイム共有により迅速な修理対応を実現。
区民からの街路灯不点通報を受け付けるシステムを構築。
GISとフォーム入力を組み合わせ、通報内容をリアルタイムで管理・共有することで、迅速な修理対応を可能としました。
■使用技術
- ArcGIS Survey123
- ArcGIS Dashboards
- Make(旧 Integromat)
参考
豊島区公式サイト
⑦街路灯点検DX(委託費40%削減・工期50%短縮)
■プロジェクト概要
自治体:東京都豊島区
分野:インフラ維持管理DX
対象:区内全街路灯(約13,000基)
■内容
GISとモバイル端末を活用した街路灯点検システムを構築
■成果
- 委託費 約40%削減
- 点検業務の工期 約50%短縮
- 約13,000基の街路灯調査を 延べ15日間で完了
■使用技術
ArcGIS Online
Collector for ArcGIS
ArcGIS Dashboards
MS Access(帳票生成ツール)
Excel Power Query(データ整理)
■背景
街路灯の維持管理では従来
- 紙の台帳
- Excelによる点検管理
- 写真整理
などの方法で管理されており、
- 現地調査
- データ入力
- 写真整理
- 成果品作成
に多くの作業が発生していました。
特に委託業務では
- 現地調査
- 写真整理
- 成果品帳票作成
などの事務作業が多く、
業務コスト増加の要因となっていました。
■モバイルGISによる点検システム
本プロジェクトでは
GISとモバイル端末を活用し、
現地で点検結果を入力できる
街路灯モバイル点検システムを構築しました。
点検担当者はスマートフォンを使用して
- 街路灯位置の確認
- 点検結果入力
- 写真登録
を 現地で直接入力できるようになりました。
入力されたデータは ArcGIS Online上に即時反映され、
街路灯の状態をリアルタイムに把握できる仕組みを構築しました。
■区画分割による調査管理
街路灯GISマップ上で
豊島区全域を 4区画に分割し、
委託業者は
担当区画のみ閲覧可能なWebマップで調査を実施しました。
ArcGISライセンスは 5ライセンスを貸与し
- 調査員4名が同時に現地作業
- 1ライセンスをオフィスで進捗確認
という運用で設計しました。
これにより
- 複数作業員の同時作業
- 調査進捗のリアルタイム把握
を可能としました。
■リアルタイム進捗管理
調査員の位置情報(トラッキング)を
5分間隔でGIS上に記録することで、
- 調査員がどこを調査しているか
- 調査済みエリア
- 未調査エリア
を リアルタイムで確認できる仕組みを構築しました。
■緊急対応(D判定)
点検結果は
- A
- B
- C
- D
の判定で管理され、

特に **D判定(緊急対応)**については
- 本庁でリアルタイム確認
- 写真による状況確認
が可能となりました。
これにより危険度の高い街路灯については
即時修理依頼を行うことが可能となり、迅速な対応につながりました。
■現場品質のリアルタイム管理
点検結果はリアルタイムで確認できるため
- 写真の写りが悪い
- 点検項目の入力ミス
などをその場で確認し、
再調査の指示を即時に出すことが可能となりました。
■調査進捗
調査開始 12日目時点で
- 約12,000基点検完了
- 未点検 約1,100基
となり、
再調査を含め延べ15日間で全調査を完了しました。

■成果品提出の工夫
通常の点検業務では
- 写真帳票作成
- 点検帳票作成
などの事務作業が大量に発生します。
本業務では
- 契約課
- 検査係
と事前調整を行い、
成果品について
- GISデータを正式成果品として採用
- 写真帳票は PDF提出
とする運用を構築しました。
■帳票自動生成
点検写真は 約25,000枚に及ぶため
MS Access(VBA)で
帳票自動生成ツールを独自開発しました。
このツールにより
- 写真整理
- 帳票作成
- PDF出力
を自動化し、
25,000枚の写真帳票を一括PDF化して検査資料として提出しました。
■成果
本プロジェクトでは
- モバイルGIS
- リアルタイム進捗管理
- 帳票自動化
- 成果品設計
を組み合わせることで
委託費 約40%削減
工期 約50%短縮
を実現しました。
⑧樹木調査・点検ツール(実証:PoC)
公園や街路樹などの樹木管理において、
点検業務の効率化と履歴管理の高度化を目的とした
樹木調査・点検ツールの実証(PoC)を実施しています。
■ 社会的背景
近年、樹木の倒木事故や枝折れによる被害が各地で発生しており、自治体における安全管理の重要性が高まっています。
また、樹木の老朽化や病害虫による被害も拡大しており、
計画的な点検と継続的な管理が求められています。
その一方で、管理対象となる樹木は膨大であり、
限られた人員の中で効率的に管理することが課題となっています。
■ 樹木管理における課題
国土交通省の指針では、樹木の点検・診断の考え方は示されているものの、実務においては以下のような課題があります。
・最終的な判定が現場の経験に依存しており、データとして蓄積されにくい
・点検履歴の継続的な蓄積が難しく、状態変化の把握が困難
・GPSによる位置管理では密集した樹木の個別管理が難しい
・樹木台帳と点検データが分断されており一体管理ができていない
・指針はあるが、具体的な運用モデルや実装事例が不足している
このように、「点検」「記録」「蓄積」「活用」が分断されており、
データに基づく維持管理が難しい状況にあります。
■ 解決アプローチ
本取り組みでは、GISとモバイル入力を組み合わせることで、
樹木台帳と点検業務を一体化した管理手法の検証を行っています。
・現地での点検入力(スマートフォン対応)
・樹木ごとの位置情報とID管理
・点検履歴の自動蓄積
・危険度や判定結果の可視化
以下のような流れで、点検から管理までを一体化しています。

■ 本ツールの特徴
本ツールは、単なる点検記録ではなく、
「継続的な管理と活用」を前提とした仕組みとなっています。
・点検履歴を時系列で蓄積
・最新点検情報の自動表示
・判定結果の統一化・見える化
・現場と管理部門の情報共有
■ 点検月報の自動作成
月1回、ボタンを押すだけで
・最新点検結果を自動集計
・A/B/C/D分類を自動判定
・決裁用月報(A4)を自動作成
報告書作成業務を大幅に削減します。
■ Excelベースの運用
本仕組みはExcelでマスタ管理が可能なため、
既存業務を大きく変えずに導入できます。
特別なシステムを新たに導入するのではなく、
既存の台帳・業務フローを活かしたままデジタル化を実現します。
■ AIによる樹木抽出(航空写真解析)
本PoCでは、航空写真とAIを活用し、
公園全体の樹木を自動抽出する検証を実施しました。
以下は実際の樹木抽出結果です。
-1.png)
航空写真からAIが樹冠単位で樹木を抽出し、
密度・分布ともに実環境と整合する結果が得られています。
■ 検証結果
・対象:約30ha
・抽出:約1,800本
・密度:約60本/ha
密度・分布ともに実環境と整合しており、
◎ 実務利用可能な精度レベルに到達しています。
■ 技術的ポイント
・ESRI衛星画像(高解像度)を使用
・DeepForest+SAMによる樹冠抽出
・GIS上で自動集計
■ 運用の変化(ここ重要)
AIで台帳を作成し、現地で確認する運用へ転換
「全体を把握した上で点検することで、優先順位に基づく管理が可能になります。」
■ 活用効果
本取り組みにより、
・点検結果の蓄積による状態変化の把握
・危険度の可視化による優先順位付け
・現場作業の効率化
・報告書作成業務の削減
・管理計画へのデータ活用
が可能となります。
■ 横展開
本仕組みは樹木管理に限らず、
インフラ点検業務全般へ横展開が可能です。
・街路樹
・公園施設
・道路附属物
・照明・標識
・遊具
共通の仕組みで管理できます。
■ 今後の展開
現在は自治体と連携し、
実運用に向けた検証を進めています。
※本取り組みは実証(PoC)段階のプロジェクトです。
⑨道路管理業務におけるGIS導入事例(占用申請対応)
道路管理部署では、建築に伴うライフライン(上下水道・ガス・電気等)の占用申請に対し、年間約2,500件の位置確認業務が発生しています。
また、それ以外の一般占用物件(公道上の看板や工事用足場)に対する許認可事務も随時発生します。
従来は紙地図や図面、ファイリングされた資料を用いて対応しており、
検索・確認・調整に多くの時間と手間がかかっていました。

紙地図・図面ベースの業務からGISによる一元管理へ
GISを導入することで、申請位置の即時確認が可能となり、
複数のライフライン事業者との工事調整も効率化されました。
従来は、個別に図面を確認しながら調整していた業務が、
地図上で一元的に把握できるようになったことで、
・位置確認の迅速化
・関係事業者間の情報共有
・工事調整の効率化
が実現されています。

現在でも多くの自治体では、
ファイリングキャビネットによる書類管理が行われており、
・資料の検索
・出し入れ
・管理
といった事務作業に多くの時間が費やされています。
「探す業務」から「判断する業務」へ
が求められています。
住民通報DX(遊具・街路灯)
― 問い合わせをなくす“状況共有型”業務改革 ―
街路灯の不点や公園設備の不具合に関する通報は、
多くの自治体で電話対応が中心となっています。
「場所が分からない」
「状況が伝わらない」
「その後どうなったか分からない」
こうしたやり取りが繰り返され、
職員の負担増加と住民サービス低下の要因となっています。
■ 背景
本事例では、約1,300本の街路灯に対し、
年間約600件の電話による修理依頼が発生していました。
これらはすべて職員が対応し、
確認・記録・業者連携を行う必要があり、
業務負担の大きな要因となっていました。
■ 解決策
この課題を解決するため、
スマートフォンから直接通報できる仕組みを構築しました。
・写真付き通報
・位置情報付き入力
・簡単な操作で送信
これにより、正確で迅速な情報取得を可能としました。
■ 本質
本仕組みの特徴は、
単なる「通報システム」ではない点にあります。
通報の受付にとどまらず、
「状況共有」を仕組みとして実現しています。
以下が実際の運用フローです。

■ 効果
本仕組みにより、以下を実現しています。
・投稿者は進捗を確認できる
・職員は対応状況を一元管理できる
・業者はリアルタイムに情報を把握できる
この三者を同一のダッシュボードでつなぐことで、
従来発生していた
「その後どうなったのか」といった問い合わせを削減し、
対応の迅速化を同時に実現しています。
■ 実績
【導入前】
・街路灯 約1,300本
・電話による修理依頼:約600件/年
【導入後】
・Web通報へ移行
・電話問い合わせ:約50%削減
街路灯通報は月平均約20件の投稿が継続しており、
住民による利用が定着しています。
■ なぜ成功したか
本システムでは、LINE登録などを必要とせず、
URLにアクセスするだけで通報できる設計としています。
一般的な通報システムは登録制が多く、
利用開始のハードルが存在しますが、
本仕組みではそのハードルを排除することで、
通行人などの一時的な利用者でも直感的に通報できる環境を実現しました。
その結果、
継続的な投稿(平均月20件)につながっていると分析しています。
■ 業務改革の本質
本仕組みにより、業務は以下のように変化しました。
【Before】
・電話対応中心
・情報が分散
・進捗が見えない
【After】
・Web通報へ移行
・情報の一元化
・進捗の可視化
これは単なる効率化ではなく、
業務そのものの構造を変える改革です。
■ 技術
本仕組みは当初、
・ArcGIS Survey123
・Webhook
・Power Automate
を用いて構築しました。
現在はMakeを活用した通知基盤へ移行しており、
より柔軟かつ拡張性の高い構成となっています。
ノーコードでの構築が可能なため、
自治体環境に応じた柔軟な導入が可能です。
■ 横展開
本仕組みは特定の自治体に依存せず、
・施設台帳
・基本的な業務フロー
があれば導入可能な設計となっています。
まずは小規模な導入から開始し、
段階的に拡張することが可能です。
住民サービス向上と業務効率化を両立する、
自治体共通の標準モデルとして活用できます。
■ まとめ
本事例は、
「通報を受ける仕組み」ではなく
「問い合わせをなくす仕組み」
として設計された点に特徴があります。
現場・住民・業者をつなぐことで、
行政業務そのものを変えるDXを実現しています。
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同様の仕組みは、自治体の規模や業務内容に応じて
柔軟に構築可能です。
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