自治体イベントは「賑わい創出」だけでなく、観光振興や地域経済活性化、防災実証など、複数の目的を持つ重要な施策です。
しかし実際の現場では、
・どの自治体がイベントに積極的なのか分からない
・営業の優先順位が感覚に依存している
・市場規模を説明できない
といった課題が多く存在します。
そこで本記事では、全国859自治体(関東、関西、中部、北陸一部)の公式Webサイトを分析し、自治体イベント市場をデータで可視化した結果を分かりやすく解説します。
自治体イベント市場の課題とは
これまで自治体向けの提案は、以下のような方法に依存していました。
・過去の実績ベース
・営業担当者の経験や勘
・個別ヒアリング
しかしこの方法には問題があります。
・属人化しやすい
・再現性がない
・市場全体が見えない
つまり、「なんとなく有望そう」という判断から抜け出せていないのが実態です。
859自治体をデータで分析するというアプローチ
本調査では、関東・中部・関西の859自治体を対象に、公式Webサイトの情報を収集・分析しました。
具体的には、
① 自治体公式サイトを網羅的に収集
② イベント関連のキーワードを抽出
③ 出現回数をカウント
④ 人口データと組み合わせて分析
という手法を用いています。
この方法により、「イベントが多い自治体」を客観的に把握することが可能になります。
イベント数はどうやって推定するのか
イベントの開催回数を直接取得することは困難です。
そこで本調査では、「イベント関連語彙の出現回数」を指標として使用しました。
例えば、
・イベント
・祭り
・フェス
・マルシェ
・イルミネーション
といった単語が、自治体サイト内にどれだけ登場するかをカウントします。
この数値は「実際の回数」ではなく、
◎ イベントの活発度(発信量)
を示す指標として扱います。
つまり、イベント情報が多く発信されている自治体ほど、
実際のイベント開催も多い可能性が高いと判断できます。
人口データと組み合わせることで見えるもの
イベントの多さだけでは、市場規模は判断できません。
例えば、
・人口1万人でイベントが多い自治体
・人口50万人でイベントが多い自治体
では、影響力が大きく異なります。
そこで本調査では、
◎ イベント活発度 × 人口規模
を組み合わせることで、
・営業優先度
・市場性
を評価できる指標を設計しました。
これにより、「どの自治体にアプローチすべきか」が明確になります。
自治体DXにどうつながるのか
この分析は単なる調査ではなく、実務に直結します。
例えば、
・イベントの混雑状況の可視化
・人流データの取得
・レポートによる政策説明
など、データ活用による自治体DXに直接つながります。
特に、
・イベント
・観光
・防災
・都市計画
といった分野では、データに基づく意思決定(EBPM)が重要になります。
まとめ|自治体DXは「データ化」から始まる
自治体イベント市場は、これまで感覚的に捉えられてきました。
しかし、
・Webデータ
・人口データ
・GIS
を組み合わせることで、
◎ 市場の可視化
◎ 営業の優先順位化
◎ DXへの接続
が可能になります。
地域GIS研究所では、このようなデータ分析をもとに、
自治体のDX推進を支援しています。
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